GXの取り組み

TOKAI グループGXの取り組みについて

TOKAI グループは、「中期経営計画2025」の重要戦略の一つに「持続的成⾧基盤の強化」を掲げ、グループ一体となって低・脱炭素化に取り組んでいます。GX(グリーントランスフォーメーション)戦略として、「自らの事業活動におけるGX推進」と、「お客様のエネルギー利用におけるGX推進」の2つの軸で推進を図っています。

(1)自らの事業活動におけるGX推進

①自社施設への太陽光発電システム設置

当社グループが所有する施設(事業所・工場等)への太陽光発電システム設置を積極的に進めており、これまで38施設に設置しています。
TOKAIアクア焼津プラント(静岡県焼津市)では、2022年10月に100kWの太陽光発電システムを設置しました。同プラントでは、当社グループが提供する富士山の天然水「朝霧のしずく」などのボトリングを行っていますが、その電力の約2割を再生可能エネルギーで賄っています。
東海ガス藤枝本部(静岡県藤枝市)では、2024年3月にオンサイトPPA方式による31.57kWの太陽光発電システムを設置しました。グループ会社のTOKAIが太陽光発電システムを所有し、そこで発電する電気を東海ガスに売電しています。





②自社所有太陽光発電の環境価値の活用

当社グループは静岡県内外に6ヶ所の大規模太陽光発電所(メガソーラー)を所有しています(合計出力10.3MW)。2024年度より、この自社所有のメガソーラーからのトラッキング付「非化石証書」を調達し、本社ビルなどで使用する電気の温室効果ガス(GHG)排出量を実質ゼロとする取り組みを始めています。

③CATV 事業における光化推進による省エネの進展

当社グループのCATV事業では、幹線設備を同軸ケーブルから光ケーブルに移行し、顧客サービスの向上に努めています。この光化により、電気信号の増幅に必要となる機器が不要になるため、電気使用量並びにGHG排出量の削減が図られています。

(2)お客様のエネルギー利用におけるGX推進

①省エネガス機器の販売推進

TOKAI東海ガス

お客様にエコジョーズやハイブリッド給湯器、エネファームといった、省エネ性能に優れた最新のガス機器をご提案しています。これらの省エネガス機器は、エネルギー消費効率を大幅に改善することにより、お客様の光熱費と環境負荷の低減に貢献します。

②カーボンオフセットガスの販売

TOKAI東海ガス

お客様にご利用いただくLPガス、都市ガスより排出されるCO2を、信頼できるプログラムにより創出されたクレジットでオフセット(相殺)することで、実質的にGHG排出量をゼロと見なすことが可能となります。
当社グループでは、2021年度より、自治体・法人向けに、クレジット付のLPガス・都市ガスを供給しています。また、2024年10月より、都市ガス事業で、家庭用戸建て向け料金メニュー「New G Life」を新設し、環境志向の高いお客様向けに、カーボンオフセット都市ガスを販売しています。

③PPA方式による太陽光発電システム推進

TOKAI

2021年10月より、PPAモデルを活用した初期費用0円の太陽光発電システム「TOKAI ZERO SOLAR」のサービスを提供しています。地球環境にもお客様のお財布にも優しいサービスで、多くのお客様に好評をいただいています。

④先進的なエネルギー自給自足システム「GQ ハウス」の販売

TOKAI

雨水と太陽光を使用した生活水・電気の完全自給自足を実現し、災害等による断水・停電の発生時にも普段と同じ暮らしが可能な近未来の住生活「GQ ハウス」を展開しています。脱炭素化はもちろんのこと、災害時のレジリエンス強化にも貢献します。

⑤環境省SHIFT事業への参画

TOKAI

環境省では、工場や事業所における先導的な脱炭素化の取り組みを推進するための「SHIFT事業」を実施しています。この事業は、GHG排出量削減に向けた計画策定や省エネ機器更新に対し補助金を交付する事業で、2024年度にTOKAIがこの事業における削減計画策定の支援を行う機関として登録されています。工場や事業所向けの低・脱炭素化の支援を通じ、社会全体のGHG排出量削減に貢献します。

⑥地域と一体となった低・脱炭素化推進

TOKAIホールディングスTOKAI東海ガス

東海ガスでは 2021年8月に静岡県藤枝市と、2022年7月に群馬県下仁田町と「ゼロカーボンシティの実現に向けての連携協定書」を締結し、両市町の公共施設の脱炭素化、エネルギーの地産地消の推進を図っています。
また、東海ガスは、藤枝市が推進する「藤枝型森林カーボンクレジット」の取り組みにも参画し、同市内でのカーボンクレジットとエネルギー、木材の地産地消の実現に貢献していきます。


また、当社グループでは、静岡県内の行政や教育機関と連携し、低・脱炭素教育のための講師派遣や、見学施設提供等の支援を通じて、地域の脱炭素人材の育成にも努めています。
TOKAIでは静岡県立島田商業高校からの要請を受け、2024年4月より社員を講師として派遣し、再生可能エネルギーやサステナビリティ等の内容を含む全6回の総合実践講義を実施しました。今後も、将来を担う若者への社会人としての実践教育や環境教育等を積極的に提供し、社会・地域・地球環境への貢献を図ります。



TOKAI ホールディングスでは、国立大学法人 静岡大学からの要請を受け高校生・大学生が 脱炭素ついて学び実践する教育プログラム「アオハル!エコロジーラボ」にサポート企業として参画しています。会議に参加して学生へのアドバイスを行うほか、GQ ハウスをフィールドワーク会場として提供するなど、地域の低・脱炭素人財育成の取り組みに協力しています。


⑦オフィス向け空調AI「SFM for Office」の販売

TOKAIコミュニケーションズ

TOKAIコミュニケーションズでは、オフィス向けにAIを活用して空調のコントロールを行う「SFM(Smart Facility Manager) for Office」サービスを提案しています。
オフィスフロア内に温度センサーを設置し、そのデータをクラウド上のAIが学習し、各空調機の操作を自動で行うというシステムです。
これによりお客様オフィスの電力使用量低減と、それに伴うGHG排出量削減に貢献します。

⑧シェアサイクルPULCLE再エネステーション

TOKAIケーブルネットワーク

TOKAI ケーブルネットワークでは、2020 年 6 月より静岡市内でシェアサイクルサービス「PULCLE」を運営しています。近代のクルマ社会の中で、自転車は有効なGHG排出抑制対策の一つとして位置づけられています。
2023年12月には、静岡駅北口に3.7kWの太陽光発電システムと蓄電池を備えた再エネステーションを設置しました。シェアサイクルの充電のほか、災害時の防災ステーションとしての活用も可能であり、地域の低・脱炭素化及びレジリエンスの向上に貢献を図っています。

⑨再生可能エネルギー関連事業者への出資を通じたGX推進

TOKAITOKAIベンチャーキャピタル&インキュベーション

当社グループでは、再生可能エネルギー関連事業者への出資を通じた GX 推進にも注力しています。

2023年7月に、TOKAIは、フィリピンで水力発電事業を営む「REPOWER ENERGY DEVELOPMENT CORPORATION(REDC社)」に出資(2024年2月に追加出資)し、持分法適用関連会社としました。TOKAIは、REDC社への参画を通じ、フィリピン国内における電力の安定供給を図るとともに、ASEAN 諸国での再生可能エネルギーの普及促進に取り組んでいきます。

2023年12月に、TOKAIベンチャーキャピタル&インキュベーションは、国内で浮体式の洋上風車(垂直軸型)の開発に取り組むスタートアップ企業「株式会社アルバトロス・テクノロジー」に出資しました。浮体式洋上風力発電は、次世代の再生可能エネルギーとして注目を集めており、その技術開発の進展が期待されています。当社グループでも将来この技術を活用できるように知見の集積に努めています。










TOKAIグループは、地域・お客様・サプライヤーと一体となって GHG排出量の削減に貢献し、2050年のカーボンニュートラル実現を目指してまいります。